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International Student Support Association at Tokyo University of Foreign Studies
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周 年
こんなことをしています
2020年度
コロナ禍のなかで可能な支援事業の模索
コロナ感染が拡大する下、今年度は入学式もなく、授業はすべてオンライン、留学生や私たちにも行動の自粛が要請されるという、かつてない状況でスタートしました。
これまでに会が実施してきたバザーのような生活支援事業や文化体験教室、各種見学旅行など友好交流事業が実行不可能となるなかで、私たちはコロナ禍でもできること、コロナ禍だからこそ必要なことは何かを、慣れないメール会議を通じて議論しました。そして、コロナによる経済活動の縮小にともなう家族からの仕送りやアルバイト収入の減少によって困窮化した留学生に対する緊急生活支援事業に取り組むことにしました。
2020年度事業計画の原則
新コロナウィルスの感染拡大により様々な社会活動が制約されており、制限緩和の見通しが不確実な状況にあって、本年度の事業計画を以下のような原則で策定する。
(1) 留学生等との接触を伴う事業に関しては、前期はすべて取り止め、後期は事態が収束するという希望的予測に基づいて、可能な事業を計画する。
(2) コロナ感染下での留学生の生活困窮、留学継続の困難という実態に対応した支援策を実施する。
(3)今期計画はあくまでも暫定的なものであり、状況の変化に対応して必要な変更、補足を加える。
11月~12月実施
2週間の自主隔離を義務付けられた交換留学生61名に対する生活支援事業
内容
食器類、マスク、インスタント麺、手ぬぐい等の生活用品を袋詰めしたウエルカムキットを61名の交換留学生が入居する個室内に事前配布
趣旨と経過
東京外国語大学キャンパスには国際交流会館(主に留学生のための学生寮)が3館並んでいます。収容力は450名近くで、世界各地の青年たちが半年~1年間生活を共にする活気にあふれた国際コミュニティを形成しており、支援の会の活動拠点もその2号館にあります。ところがコロナ感染拡大に伴う渡航制限の影響で、国際会館に居住する留学生数は急減し、8月には20名ほどと、空き家状態になりました。
秋になり、渡航緩和とともに入居者が回復し始めました。10月には文科省の特別な国費奨学金制度で選抜された学部進学留学生約60名が1号館に入居しました。同じく国費の研究生や日研生など20名余も2号館に入居しつつあります。さらに11月末には61名の交換留学生が1号館と3号館に入居します。年内には入居留学生数は160名程に達するでしょう。
新規来日留学生は、感染拡大防止のため2週間の自主隔離が義務付けられます。国費留学生の場合は文科省が手配したホテル等で2週間過ごした後に交流会館に入寮しますが、交換留学生は空港から大学手配のバスでキャンパスに直行し、交流会館の自室で隔離期間を過ごさねばなりません。外出や他者との接触は原則禁止ですから、2週間分の食料や必需品は各自で持参し、自室内で調理、摂食することになっています。室内には簡単な調理設備はありますが、食器類は一切ありません。
このような情報を得た幹事会は、メールによる意見交換と検討を重ね、会として実行可能な支援策として、隔離期間の食生活に必要最低限の食器類等を購入し、それをウエルカムキットとして贈ることにしました。嵩張り、壊れやすい食器まで携行させるのはあまりにも酷だ、そのスペースに本の一冊でも余計に詰めて欲しい、という思いからです。通常なら学期当初に実施するバザーに代わる支援の意味もあります。さらに、これが諸君を全国の支援の会会員が歓迎し、支えているというメッセージとなり、来日早々の孤立生活を励まし、不安を軽減することも期待しています。
資料
